本誌直撃に答える佐野
「突然何ですか? これから仕事が入っていて、いま急いでいるので、あとにしてもらっていいですか。必ず連絡しますから。この車も借り物なんですよ――」
 9月25日、朝9時半。都内の自宅から出てきた、元近鉄バファローズの佐野慈紀(50)を直撃すると、怪訝そうな表情を浮かべ、車で足早にその場から立ち去るのだった。
 さる9月20日、東京地裁は佐野に対して、「(借金)2565万5000円とそれに付随する年5%の利子を支払え」と命じた。
 佐野を訴えたのは、元メジャーリーガーの野茂英雄(50)。野茂と佐野は近鉄時代の同僚であり、現役時代から親交を深めてきた盟友だが、2人の間に、いったい何があったのか。
 スポーツ紙記者が内情を明かす。
「佐野が現役引退を表明した2003年9月、野茂は3000万円の貸付をおこなっている。2013年までに完済する契約を交わしたのですが、これまで佐野は434万5000円しか返していなかった。これまでも野茂は、代理の弁護士を通して、2500万円以上の残金の返済を求めていたが、佐野はのらりくらりとかわし、逃げまわっていた」
 中継ぎ投手として、日本プロ野球史上初めての1億円プレイヤーとなった佐野だが、なぜ3000万円もの大金を元チームメイトから借金しなければならなかったのか?
 冒頭の直撃から30分後、本誌記者の携帯電話に佐野から連絡が入った。
――なぜ、野茂さんから3000万円を借りたのか。
「当時どうしても必要な事情があって、野茂が助けてくれた。そんな野茂の厚意を裏切ってしまった……。申し訳ないですが、詳細はプライベートなことなので控えさせてください。ただ、投資に失敗したとか、そういうことではないです」
――法廷にも姿を現さなかったのは、どうしてか。
「それは僕が無知でした。100%悪いのは僕ですし、はなから野茂と争うつもりはなかったので、出廷する必要はないかなと。申し訳ありません」
――今後どうしていくつもりか。
「今回の一件で、野球中継の解説や野球教室など、表舞台からは退くことになるかもしれません。でも、それは自分自身がまいた種なので、仕方ありません。『これまでもできなかったのに、これから完済できるのか』という声もあると思いますが、少額でも返済を続けて、失った信頼の回復に努めたい。そうとしか、いまは言えません。本当にすみません……」