照井さんが刺殺されたアパートを調べる捜査員ら=2019年3月26日、東京都杉並区下井草3丁目、朝日新聞社ヘリから、西畑志朗撮影
 東京都杉並区の自宅アパートで保育士の照井津久美(つぐみ)さん(32)が刺殺された事件で、警視庁は30日、照井さんが勤務する同区内の乳児院の同僚で保育士の松岡佑輔容疑者(31)=同区井草1丁目=を殺人の疑いで逮捕し、31日未明に発表した。
 「刺していません」と容疑を否認しているという。
 捜査1課によると、逮捕容疑は26日正午ごろ、杉並区下井草3丁目のアパート2階の照井さん宅で照井さんの左肩の背中を包丁で刺し、殺害したというもの。照井さんはコートを着たまま包丁が刺さった状態で発見された。包丁は元々照井さん方にあったものだった。死因は失血死だった。
 現場の遺留物のDNA型や目撃情報、周辺の防犯カメラ映像の解析から松岡容疑者が浮上し、警視庁が30日朝から任意で事情を聴いていた。同日、松岡容疑者の自宅を家宅捜索し、事件直後に目撃された不審な男が着ていた黒色のひざ丈コートに似た服を押収した。
 松岡容疑者は事件前日の25日と当日の26日は仕事が休みだった。27日は夕方から予定通りに出勤したが、職場から「様子がおかしい職員がいる」と、松岡容疑者について警視庁に相談があったという。