「バカッター」で高額損害賠償も セブンでも悪ふざけ動画発覚…謝罪 くら寿司は「法的処置準備」
セブン―イレブン・ジャパンは9日、横浜市神奈川区の「セブン―イレブン横浜高島台店」のアルバイト従業員が不適切な動画を撮影して、SNSに投稿したことを明らかにした。同社は「お客さまに不快と不安な思いをさせたことをおわびする」と謝罪した。
おでんのしらたきを口に入れたり出したりする動画を撮影、投稿した男性従業員2人は9日付でフランチャイズ加盟店のオーナーが解雇した。おでんは投稿後に廃棄したため販売されておらず、おでんに使われている器具も洗浄したという。
不適切動画を巡っては、回転寿司大手くらコーポレーションの「くら寿司」店舗内で、従業員が食材の魚を使って悪ふざけする姿がネット上で拡散。同社はアルバイト2人を退職処分とし「刑事、民事で法的処置の準備に入った」と発表した。
同様の不適切動画の投稿は13年にも多発。投稿者自身もネット上で身元を特定されるなど被害を受け、主にツイッターが使われたため「バカッター」と呼ばれた。再燃の背景には「TikTok」など新たな動画サービスの誕生やアプリの進歩がある。バカッターが画像から動画に“スケールアップ”した形だ。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「動画の方がイタズラを見せやすい。一方で、動画の長さが短いから見逃してもらえるという心理もあるのではないか」とみている。若いSNSユーザーの特性を「バイト仲間やフォロワーに笑ってもらうことしか頭にない。その外には想像力が及んでいない」と分析。SNSが炎上した例は知っていても「自分の投稿がそうなるとは思ってもいない」と指摘した。
バカッターを巡っては、1000万円以上の損害賠償を求める訴訟も起きている。くらコーポレーションの株は6日、130円下落。時価総額約27億円の損失が発生。元東京地検特捜部の若狭勝弁護士によると「株価の下落は、賠償額を考慮する材料になる。収益減との因果関係が立証されれば、かなりの額を求められる可能性がある」という。
アルバイト中の出来事に親の監督責任はないとみられ、未成年でも賠償責任を問われる可能性が高い。また、動画撮影者も実行犯と同罪という。バイト先の悪ふざけで済む問題では終わりそうにない。
【最近の不適切動画】
▼ビッグエコー(昨年12月)従業員とみられる人物が唐揚げ用の鶏肉を床にこすり付け、フライヤーへ投入
▼すき家(先月21日)アルバイト従業員が店内で氷を投げ合ったり、股間に調理用のおたまをあてがった
▼はま寿司(今月)客がレーンを流れている寿司を素手でつかみ、わさびを盛り付けた
▼くら寿司(4日)アルバイト従業員が、ゴミ箱に捨てた魚を拾い上げ、まな板の上に戻そうとした
▼セブン―イレブン(7日)アルバイト従業員がおでんのしらたきを口に入れて出した後、商品のタバコを触りながら満面の笑みで踊る
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