「"ヒモ募集" アクセス良し、お手当よしの素晴らしいバイトです。月給40万~(家賃と食事も負担なし)。おねえさんと暮らしましょう!!」。

  これはTwitter上に流れてきた、ある女性からの募集ツイートだ。投稿した「みゅうちゃん」さん(20代)に話を聞くと、「彼氏がいたが、浮気だったり、だらしないところが原因で別れてしまった。ヒモというのは一種の職業だと私は思っているので、もう仕事。言ってしまえば契約というか。"違反をしたら、明日からの生活は無いよ"ではないが、そういう意味で安心だなと。この金額を出すからには、ちゃんと全うしてくれて、なおかつ自分好みの方がいい」と説明。現在、1000通以上の応募から"精鋭"3名ほどに絞り、二次選考中だという。
 街の女性たちからも、「どうしてもこの人というなら全然いくらでも出せる。50~60万くらいまでならいけちゃうかもしれない」「1回経験したら多分ハマっちゃうんだと思う。(ヒモの)良さを知ったら多分意見も変わって貢ぐと思う」と少なからず共感の声が。
 20日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、そんなヒモにまつわる実態を取材した。
 「趣味は寝ること。(ヒモガールには)週1、2回しか会わない。1か月で8日しか稼働しない。週の4、5日は暇なので、家でゲームやっていたり」。

 ヒモを生業にしている生駒卓也さん(25)には、自身にお金をくれる女性が15人ほどいるという。「18歳の頃は"住み込み型"の、本当のヒモだった。そこから位を上げていって、今は自分の家があり、何も言わなくても女の子がお金を渡してくれるっす。"年金きたから代わりに払って"とか、自分から言うパターンもある。女の子は自分から選んでいる。権力者の飲み会に呼ばれて、周りにいる子を俺がそそくさと。1軍・2軍の"主軸が8人いて、3軍と補欠が7人くらい」。

 女性がお金をくれなくなると"関係は終わる"と話す。「最近、3軍と補欠はブロック削除をしたのでLINEにもういない。前に月100万くれる女の子がいたが、"100万もあげているのになぜ?今どこにいる?”と来る。そういう面倒くさいのが好きではない。相手から終わるパターンもあるし、俺から終わらせるパターンもある。めんどくさくなったら俺から終わらせる。子どもは欲しいし、めちゃめちゃかわいい億万長者とかだったらいいけど、彼女はいらない。1軍はみんなかわいいので楽しいし、欲求は満たされているので」と話す。一方、税金について尋ねられると、「払ってないっす。ちょっと法律の話をされると」と言葉を濁した。
 そんな生駒さんが"ヒモガール"と会うというので同行した。最初に訪れたのは、新宿三丁目にあるおしゃれなカフェ&バー。生駒さんが「金くれる人!」と紹介したのが、飲食店勤務というあのんさん。こうして会う事に、5万円ほどを渡しているという。「変な言い方をしたら、利害関係があることによって、こっちが求めているときに"あ、いいよ"みたいになってくれる感じが楽。束縛されるわけでもないし、むしろ癒しがあるかもしれない。ちょっと他の男にはない魅力がある。人に何を言われてもブレないところが好き。本当にブレない」。

 2人の様子は、傍から見ればカップルのようだが、生駒さんは「そりゃあ俺といたら楽しいもんね。お金が発生してしまうのはしょうがないこと。何か商品を買うときはお金がかかるものなので。この世の中で1番高いの知ってます?時間。出会って6年、金をもらい始めて4年くらい。カリスマ性だね。俺の顔が一番かっこいいというのは、本当に思っている」。そして、あのんさんが会計をしようと1万円札を取り出すと、「これもらうわ」。お釣りも含めて、しっかり稼いでいた。
 生駒さんが続いて向かったのはマンションの一室。3、4年前にバーで知り合い、以来ヒモ関係にあるという、美容関係の仕事をする明奈さん(20代)の部屋だ。始まりは"お釣り"だったという。「3000円くらいかな。お釣りをもらって"はい、来た!、これは波に乗れるぞ!"(笑)」。1000円札3枚から始まった関係。今は「週に1回会うか会わないか」くらいだというが、明奈さんの支出は、トータルで300万円に上る。

 それでも明奈さんは「明るいところかな。暗いテンションには絶対ならない。相談などをしても、めっちゃポジティブな感じで返してくれて、"そうだね、何とかなるね"となる。そこがいいかな」。

 1軍だという明奈さんについて生駒さんは「かわいくて、お金くれる女」。そんな明奈さんは「(生駒さんと)付き合いたいとは全く思わない。他の女性との関係についても、なんとも思わない。今はいないが、私にも彼氏がいる時もある。プレゼントをもらったことはない。誕生日も多分知らないと思う」。そんな二人の関係について、明奈さんの母親「絶対だめ。反対」と断言する。

 「支配されているのではなく、支配させてあげる。気持ち的には」そう話す生駒さんに将来について聞いてみると、「そんなの考えたら負けでしょ。就職を考えたりしたら。でも、今のところ不安はない」という答えが返ってきた。
 今年1月までイケメンのヒモ男性を養い、その生活をブログやSNSで発信してきた著述家の北条かや氏は、先述のみゅうちゃんさんの考え方に「非常に共感する」と話す。

 「私の場合、相手の男性は元々ホストだったが、地元が同じで、友達の友達という親近感があった。ちょうど離婚した直後で、結婚前提や彼氏彼女、一対一の強いパートナーシップみたいなものは嫌だという時期だった。金銭が介在することで、関係が非対称になると思う。こちら側が雇用主みたいな感じなので、私から関係を切ろうと思えばいつでも切れるし、無職だった彼としては、私の支援に依存している状態だった。月7万円というのも、あまり贅沢をさせない方がいいかなというのもあったが、色んな方の家を転々とすれば一応生きていける額。生殺与奪権を握るではないが、ベーシックインカムだ。そうなると彼は、私がちょっとわがままを言っても強く出られない。上司と部下みたいな感じ。部下は他に転職できないから会社にいてしまう。口は悪いが、こういうことを言っても彼は非常に明るかったし、そういう浅いところがすごく良かった。本当に悩みが消えていくという感覚を初めて味わった。その後、向こうが仕事に就いて経済的に自立したので、無事に卒業されていかれた」。

 そんな北条氏の考えるヒモのメリットは「面倒ではない距離感」「男性を支配している喜び」「心の浄化&癒し」だという。「彼氏のために、結婚相手のために尽くし、"自分は仕事をセーブしないといけない。彼氏に合わせて家に帰っていないといけない"というような自己犠牲の関係を続けすぎると、女性の心が擦り切れていってしまう。そういうことがヒモにはまったくない。私の内面が男っぽかったのかもしれないが、家事をしなくてもいいし、仕事に邁進したい時は"今は会いたくない"とバシッと言ってしまえる。専業主婦が家事を全部やってくれて楽だ、というのとちょっと似ていたかもしれない」と振り返っていた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)