「BIGBANG」のスンリ
 韓国はいま、芸能界の不祥事の話題でもちきりである。性接待や麻薬、暴行といった疑惑が日替わりで浮上。メディアは疑惑の渦中にいる韓流スターの所業を次々と取り上げているが、彼が性接待をした相手として、観月ありさ(42)の夫が実名で報じられたのだ。
 疑惑の目が向けられているのは、日本でも韓流人気を牽引したアイドルグループ「BIGBANG」のスンリ(28)。
「彼が経営にたずさわっていた、ソウル市江南区にある高級クラブが舞台です」
 と、現地のジャーナリストが解説する。
「昨年11月に暴行事件が起きました。被害男性が“警察に被害届を出したら逆に加害者扱いされた”とSNSで主張すると、“スンリのクラブと警察は癒着している”と騒ぎになった。癒着を解明せよとの書き込みが、大統領府のHPに20万件以上もあったほどです」
「BIGBANG」のスンリ
 世論は過熱し、
「今年3月に入るころには、クラブ内での薬物使用や暴行といった情報とともに、スンリが『カカオトーク』という無料通信アプリで性接待を指示したとする証拠が出ました。それで警察は、性売買あっせん等行為処罰法違反の疑いなどで彼の事情聴取をはじめたのです」
 これが3月10日のこと。翌日、スンリは芸能界引退を発表したが、事態は収束しなかった。
「3月15日、韓国の大手紙、東亜日報系のテレビ『チャンネルA』が性接待の対象に“日本のK社の代表”が挙がっていることを報じると、各社一斉に後追い。数日後には、日刊紙の『アジアトゥデイ』や週刊新聞『日曜新聞』などが実名を出しました」
観月ありさ

“根拠のない報道”

“もっとも問題になっている人物は日本の有名女優の夫。女優の観月ありさの夫で建設会社KRHの代表の青山光司氏だ”
 3月21日付、日曜新聞の一部要約である。先のジャーナリストが続ける。
「記事には、スンリは観月ありさと2012年に初めて会って以来の関係で、“彼は、15年に行われた彼らの結婚式に招待されるほどの仲だと自慢していた”とも書かれています。実際、ラーメン好きのスンリが六本木にラーメン店を出したときには青山氏が資金提供や商標出願まで面倒を見ていますから、親しいのはまちがいないでしょう」
 だからといって、まだスンリは逮捕されてはいないし、性接待に関する捜査の結論も出ていない。その段階で実名報道とは韓国メディアはやけに強気である。
 そんな韓国メディアには沈黙を貫く青山氏に訊ねると、KRHを通じて次のような答えが返ってきた。
「いつも家族ぐるみで付き合っており、報道にあるような事実は一切ございません。また騒動が起きたと言うクラブにも一度も行ったことがありません。このような海外メディアの根拠のない報道につきましては大変迷惑しております」
 そして、こうも言う。
「彼に関しては自慢の弟であり永遠の友です。私は才能ある若者の将来を今後も応援したいと思います」
 捜査の進展によっては不祥事の“ビッグバン”に巻き込まれかねないのに、ここまで盲信していいものか。
「週刊新潮」2019年4月4日号 掲載