死者が出た池袋の車暴走 ドラレコには事故直前の夫婦のやりとり
警視庁によると、近くに住む女性と3歳の娘が心肺停止の状態で病院に搬送され、間もなく死亡が確認された。乗用車を運転していた板橋区の無職男性(87)を含む8人もけがをした。男性は「アクセルが戻らなくなった」と話しており、同庁が事故原因を調べている。
死亡したのは豊島区東池袋の無職松永真菜さん(31)と娘の莉子さん(3)。莉子さんは真菜さんが運転する自転車の後部座席に乗っていた。他8人は40~90代の男女で、うち3人が重傷だが命に別条はないという。
同庁交通捜査課によると、乗用車は現場手前でガードパイプに接触。その後、赤信号を無視して横断歩道に突っ込み、自転車の男性をはねた。スピードを緩めずに直進し、次の横断歩道で松永さん親子が乗った自転車をはね、左から曲がってきたごみ収集車に衝突した。乗用車は回転しながら、三つ目の横断歩道で通行人4人を次々となぎ倒し、信号待ちをしていたトラックにぶつかって停車したという。
乗用車のドライブレコーダーには、事故を起こす直前、男性が同乗していた80代の妻と「危ない」「どうしたんだろう」などとやりとりする音声が残されていた。ガードパイプに接触してから停車するまで約150メートル暴走し、ブレーキを踏んだ形跡はなかった。
同課によると、男性に持病などは確認されていないという。男性がけがをしていることなどから、同課は自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑などを視野に、任意で捜査を続ける。
現場はJR池袋駅から約800メートルで、東京メトロ有楽町線東池袋駅の近く。周囲には豊島区役所や複合施設「サンシャインシティ」などがある。
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