2015年8月22日土曜日

列車から降りた27歳女性が突然、下着姿に!? 中国の新風土病「旅行症候群」とは?

出逢い ~吾輩の読書との出逢い~: 株、株、株!もう買うしかない



今月10日の昼ごろ、安徽省の省都・合肥市にある駅の出口付近で、到着した列車から降りてきたばかりの若い女性が、いきなり着ていた服を脱ぎ始め、下着姿に。周りにいた人たちは突然の光景にあっけにとられ、ケータイで写真を撮り始める者まで出る始末。通報を受けた警察官が来て、彼女は近くの派出所へと保護されていったという。「中国経済網」などが8月14日付で報じた。
 その後、女性は落ち着きを取り戻し、ようやく服を脱いだ理由を語った。この女性は27歳で、前日夕方に陜西省の省都・西安から列車に乗って合肥にやってきたという。20数時間もの間ほとんど眠れず、ようやく着いて列車を降ると気分が悪くなり、駅を出る頃には頭がぼーっとし、幻覚が見えてきた。女性は警察に対し、「どうしてあんなことをしたのか、自分でも全然わからない。ほとんど無意識状態でした」と話しているという。その後、彼女は駆けつけた家族に連れられて帰っていった。
いったい彼女の身に何が起こったのか? 中国の専門家は、彼女が「旅行症候群」にかかったものとみている。これは、列車に長時間乗っていることで起こる症状で、一種の精神障害とされている。乗り物に長時間乗っていることで起こる病気といえば「エコノミークラス症候群」が思い浮かぶが、あれはずっと座ったままの姿勢でいることが原因による肉体的な疾患で、精神的な問題が起こる「旅行症候群」とは、また異なる。
 この「旅行症候群」は、空気の流れが悪い列車内で長時間、時には数十時間揺られ、まともな食事もとれずに睡眠も不足し、さらに荷物の盗難を心配する精神的な緊張状態も加わることが原因で起こると考えられている。
 その症状としては、幻覚を見たり、自傷行為に及んだり、列車から飛び降りたり、果ては人に暴力を振るったりといったこともあるという。中国では、すでに今年に入って「旅行症候群」に関わる騒動が5件発生しており、満席の列車内で突然、奇声を上げて踊りだしたり、列車の車体に何度も頭を打ち付ける自傷行為を行った人もいるという。さらに、今年1月に広州駅で発生した騒動では、長距離列車から下車した男性が突然、発狂。8mもある広告看板によじ登って、飛び降りようとしたという(「南方都市報」など)。
「中国の長距離列車の旅は、なかなかハード。しかも国土が広大なので、乗車時間が20時間、30時間という列車もザラです。寝台車なら横になれるのでまだマシですが、一番料金が安い“硬座”と呼ばれる二等座席はリクライニングもないボックス席。18時間の夜行列車で硬座に座ったことがあるのですが、荷物の心配やらでおちおちトイレにも行けないし体は痛くなるしで、降りた時にはもうヘロヘロでした」(上海在住の日本人フリーライター)
 確かに日本の長距離列車は、「北斗星」や「カシオペア」をはじめ豪華で快適な列車旅ばかりで、乗車時間もせいぜい最長で19時間。中国の長距離列車のような、肉体的精神的苦痛はほとんどない。そういう意味では、「旅行症候群」は中国特有の風土病ともいえるだろう。
日刊サイゾー参照
中国に異変が

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