大阪府高槻市の駐車場で13日深夜、同府寝屋川市立中木田中1年の平田奈津美さん(13)の遺体が見つかり、一緒に行動していた同じ中学1年の星野凌斗(りょうと)君(12)が行方不明となっている事件は、警察が星野君の公開捜査に乗り出したことで新たな局面を迎えた。2人が家を出て以降の13日未明から同日朝にかけて、星野君の母親が、2人が消息を絶った京阪寝屋川市駅周辺を捜索し、ニアミスしていたことも新たに判明。母親は残酷なすれ違いにうちひしがれているという。
「みんなホンマに協力してくれてありがとう。Facebookやら(ツイッターの)タイムラインやらホンマに凌斗でいっぱいで泣ける。。。こんなにしてもらえる凌斗は幸せモノです」
星野君が家を出てから4日が経過した17日、母親は無料通信アプリ「LINE」で知人らにこんなメッセージを送った。
インターネットや駅前でのビラ配りなどを通じて情報提供を呼びかける仲間への感謝をつづった言葉だ。母親はさらにこう続けている。
「まだまだ継続で探しますが付き合って下さい。凌斗の無事を願って下さい。感謝しかないです」
気丈に振る舞いながらも、わが子を思う悲痛な思いが文面から伝わる。
だが、その心中は推し量れないほどの悲しみに包まれているようだ。
「彼女は過保護にも思えるぐらいに凌斗君を溺愛していた。女手一つで育てているというのもあって、母子の結びつきは強い。それだけに、今回の一件でことさら自分を責めたりして混乱しきっている」(知人)
大阪府警や関係者によると、星野君が、「平田さんのところへ遊びに行く」と母親に告げて寝屋川市内の自宅マンションを出たのは、12日午後9時ごろ。直後の午後10時~10時半ごろには、通学先の中学から約500メートル東のコンビニに平田さんと一緒にいるのを、近所の男性や中学の生徒らに目撃されていた。
日付がかわった13日午前1時ごろから1時半には、コンビニから北西に約1キロ離れた寝屋川市駅前の商店街の防犯カメラに、星野君と平田さんとみられる男女の姿が3回写り、同午前5時ごろにも同じ防犯カメラがその姿をとらえている。
2人は同駅周辺で夜を明かしたとみられるが、実は、この前後に星野君の母親と知人らによる捜索が行われていた。
「息子が帰ってこないことを心配した星野君のお母さんが友だちらと一緒に、午前0時ごろから駅周辺を手分けして探し回ったそうだ。朝方までかかって、2人が目撃されたコンビニや隣駅のほうまで調べたけれど、結局、見つけられなかった」(事情を知る知人)
つまり、星野君らが駅前に滞在している時間帯に母親らとニアミスしていた可能性があるということだ。
関係者によると、星野君の母親は、こうした事情によって自責の念をより強くし、外出もままならない状態で、わが子の帰りを待ち続けているという。
母親の勤務先の店舗関係者は「いつも元気で明るい人で、子供に関するトラブルも聞いたことがない。息子さんがいなくなってからはずっと出勤していない。無事に帰ってくれればいいが…」。
この切なる願い。届いてもらいたい。
捕まってよかった
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