全豪オープン優勝を果たした大坂なおみ【写真:Getty Images】

米全国紙「USAトゥデー」が特集「彼女のシャイさはコート上の強さと同列」

 テニスの4大大会・全豪オープンは26日、女子シングルス決勝で世界ランク4位・大坂なおみ(日清食品)が同6位ペトラ・クビトバ(チェコ)を7-6、5-7、6-4で破り、日本人初優勝。全米オープンに続く優勝を達成し、男女通じてアジア人初の世界ランク1位になることが確定した。米全国紙はチャーミングな素顔に注目。「最も謙虚なグランドスラム(GS)勝者」と評している。
 持ち前のパワフルなテニスと折れないメンタルで、クビトバとの名勝負を制した大坂。米全国紙「USAトゥデー」電子版は「ナオミ・オオサカは最も謙虚なGS勝者」と特集し、人格面の素晴らしさにも注目した。「ナオミ・オオサカはチャーミングで、礼儀正しく、少しばかりシャイだ。21歳の日本人テニスプレーヤーはコート上で圧倒的な存在でもある」と評している。
 全米オープンのGS初制覇から続いて全豪オープンも制した。これは01年のジェニファー・カプリアティ(米国)以来の偉業となったことも紹介。さらに、優勝インタビューから人格面を高く評価している。「ハロー、ごめんなさい。人前で話すことは本当に苦手なんです。なんとかやり切れればと思っています」と観衆の笑いを誘った第一声を紹介した上で、こうつづっている。
「あの若さにして、オオサカは最も謙虚なテニスチャンピオンだ。全豪オープンのトロフィーを受け取った後、彼女は穏やかにマイクに語りかけた」と評価。さらに「スポットライトの下での彼女のシャイさは驚くべきことに、コート上での彼女のパワー、不屈の精神と同列に並んでいる。そしてだからこそ、彼女は愉快なまでに親しみを感じさせてくれるのだ」とも記している。

大坂が示した“もう一つの魅力”「栄光の瞬間でもチャーミングさ失わない」

 圧倒的な強さと対照的なシャイさが混在することに魅力があると評された大坂。全米オープン優勝当時は相手のセリーナ・ウィリアムズ(米国)の審判に対する暴言などで表彰式は異様な雰囲気に。大坂のスピーチの際にもセリーナ贔屓のファンからのブーイングが飛び出し、涙の大坂が謝罪するという展開になったことも、特集では振り返っている。
「彼女は栄光の瞬間においても、その振る舞いにチャーミングさや冷静さを失うことはないようだ」と分析。プロデビューから5年で生涯獲得賞金は10億円を超え、一気にスターダムを駆け上がっているが、大坂は決してらしさを忘れることがない。強さだけではない“もう一つの魅力”に、米メディアもすっかり心酔している様子だった。(THE ANSWER編集部)