テレビ番組『報道ステーション』(テレビ朝日系)生放送中に起こった、コメンテーターによる“降板の裏側暴露&口論”騒動が波紋を呼んでいる。
27日放送の同番組に生出演した元経済産業省官僚の古賀茂明氏は、キャスターの古舘伊知郎から中東情勢に関しコメントを求められると、「ちょっとその話をする前に。テレビ朝日の早河(洋)会長と、(古舘の所属事務所)古舘プロジェクトの佐藤(孝)会長の意向で、今日が最後ということに」と発言。これを受け古舘は、「ちょっと待ってください。今の話は承伏できません」と反論したが、古賀氏は「古舘さんもその時におっしゃりました。『この件に関してはお役に立てなかった。本当に申し訳ない』と。全部録音させていただきましたので、そこまで言われるならすべて(音声を)出させていただきます」と語った。
さらに古舘が「番組ではこれまで川内原発に対する指摘や、辺野古の問題についても取り上げてきたじゃないですか」と問い質すと、古賀氏は「それをつくってきたチーフプロデューサーが更迭されます」と抗戦。古舘は慌てて「更迭ではない」と否定する事態に発展した。
ちなみにテレビ朝日広報部は日刊スポーツの取材に対し「そもそも古賀さんもその(=専門分野毎のコメンテーター)中の1人。降板ということではない」として、降板との見方を否定しているが、インターネット上などでは放送直後から大きな波紋を呼んでいる。
テレビ局関係者が語る。
「実は古賀さんと『報ステ』の確執の芽は、すでに数カ月前から存在していました。昨年12月に投開票された衆議院総選挙を取り上げたある放送回で、放送直前に番組スタッフが古賀さんに『特定の政党を批判するような発言を控えてほしい』と要求したのですが、これに反発した古賀さんは出演キャンセルを申し入れ、結局スタッフの説得を受けて出演したといわれています。それ以降、古賀さんは『報ステ』への出演を継続していましたが、今回の騒動より、番組サイドから古賀さんへ発言内容について一定の要請が行われていたことがうかがえます」
●古舘への批判集まる
また、別のテレビ局関係者は、古舘の一連の行動について次のように批判する。
「古賀さんが番組降板の理由としてテレ朝と古舘プロジェクトの意向があったことを明かすと、古舘さんは『今の話は承伏できません』と否定しましたが、すぐに古賀さんは証拠音声の存在まで提示して、古舘さんもその事実を知っていたことを明らかにしました。これでは、古舘さんは報道番組で視聴者に嘘をつこうとしていたとみられても仕方ありません。視聴者を欺く行為とすらいえ、『化けの皮がはがれた』と受け止める向きすらあります。
昨年の総選挙では、解散発表当日にテレビ各局の報道番組に出演した安倍晋三首相が『報ステ』にのみ出演せず、日頃から安倍政権への批判を展開していた『報ステ』に対する自民党の抗議だと取り沙汰されていました。そのため、開票日当日のテレ朝の選挙特番では、メインキャスターの古舘さんが中継でこの件も含めて安倍首相を鋭く追及するのではと注目を集めていましたが、なんと古舘さんは笑顔で安倍首相に対し『今度ぜひスタジオにも来てください』と語りかけたのです。テレ朝サイドから古舘さんが何を言われたのかはわかりませんが、果たしてこれが出演を拒否した政権与党に対してキャスターが取るべき対応なのか。この件といい今回の古賀さんの件といい、古舘さんは政治権力にすり寄ったと批判されても仕方ありません」
さらに別のテレビ局関係者も次のように古舘を批判する。
「前任キャスターの久米宏さんの『ニュースステーション』時代も、その鋭い政権批判で自民党から嫌われ、一時期はテレ朝が自民党から取材拒否を受けるほどまででしたが、久米さんは一貫して政権に厳しい姿勢を貫きました。そうしたことが久米さんとテレ朝の間に確執を生み、結局久米さんが番組を降りることにつながりました。それに比べて古舘さんの振る舞いは、キャスターとしての信念がなく、自己保身がすぎるようにみえます」
本件について、『報ステ』はどのような対応をみせるのか。週明けの同番組内での古舘の発言に注目が集まる。
ライブドア参照
国家権力に立ち向かう?
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