『あまちゃん』以来のヒット作連続で、NHKの朝ドラはかつての勢いを完全に取り戻した。3月30日にスタートした新ドラマ『まれ』も、前作『マッサン』の好調を引き継ぎ初回視聴率21.2%の好調な滑り出しとなった。
『まれ』では、前々作の『花子とアン』でヒロインの妹役を好演して名を上げた土屋太鳳(20)がヒロイン・津村希(つむら・まれ)を務めるが、彼女に勝るとも劣らない注目を集めているのが希の親友・みのりを演じる門脇麦(22)だ。
『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)の著者でライターの田幸和歌子氏が説明する。
「門脇さん演じるみのりは、パティシエを目指す希を後押しする友人思いのしっかり者。最近の朝ドラでは、『花子とアン』で仲間由紀恵さんが演じた蓮子(ヒロインの親友)のように、ヒロイン以上の注目を集めるキャラクターが登場している。彼女もそうなる可能性が高い重要な役どころです」
美しい黒髪と大きな瞳が特徴の清純派で、東京ガスやアサヒ飲料「六条麦茶」、エーザイ「チョコラBB」など大手企業のCMに次々と起用されている注目株。演技派としても知られ、大河ドラマ『八重の桜』などで存在感を見せた。
そんな無垢で透明感のある門脇が演技力の幅広さを見せつけたのが、昨年公開の映画『愛の渦』だ。
最近、DVDで同映画を観た35歳の会社員がいう。
「タオルで身体を隠している予告編を観て、“どうせ思わせぶりなギリギリショットばかりで、たいして脱いでないんだろ”と決めつけていたので本当にビックリしました。あの清純派がバストトップまで出してセックスシーンをこなしているとは……。エンドロールまで釘付けでした」
門脇が肌を晒した『愛の渦』は異例づくめの作品だ。なんと本編123分のうち「登場人物が服を着ているのは18分30秒しかない」が宣伝文句。残りの100分超は門脇を含めたすべての登場人物が男女問わず「バスタオル1枚」か「すっぽんぽん」なのだ。
映画の舞台は、東京・六本木にある高級マンションの一室。ここでは連日「セックスがしたくて仕方がない男女」が集まって、夜な夜な乱交パーティーが開かれる。“同好の士”が集まる「裏フーゾク」である。
監督は人気劇団「ポツドール」主宰の三浦大輔氏。同作は岸田國士戯曲賞を受賞した同劇団の舞台を映画化したもので、集まった男女8人間の駆け引きがコミカルに描かれるなか、徐々に「人間の欲望の本質」が明らかになっていく。映画評論家の秋本鉄次氏がいう。
「門脇が演じるのは、地味で真面目そうな容姿だが、実は“誰よりも性欲が強い女子大生”という役どころ。あどけない表情と激しく腰を振る姿のギャップに驚かされました」
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