都内での公演で涙を流す指原莉乃
 選抜総選挙で1位に4度輝いたAKB48グループの絶対女王・指原莉乃(26=HKT48)が15日、都内で行われたHKTの単独公演でAKBグループを卒業することをサプライズ発表した。来年4月28日に横浜スタジアムで卒業公演を行い、5月28日に地元・福岡で感謝祭イベントに出席する。卒業後は引き続きタレント活動を行う。

 指原に初めてインタビューした日のことを鮮明に覚えている。印象が最悪だったからだ。2013年6月、第5回選抜総選挙で初めて1位を獲得した数日後。喜びに浸っているのかと思ったが、正反対の不機嫌な様子で姿を見せた。

 質問の答えは、ほとんどが「そうですね」だけ。「原稿が成り立たない」と冷や汗をかいた。マネジャーによると「東京、福岡の移動が多く、疲れているんです。ご理解ください」。

 その後も熱心に指原を取材した。その度に頭の回転の速さ、対応力には感心していた。「逆転力」というタイトルのビジネス書を発売した際には、イベントで「さっき初めて読んだから、内容はよく分からない」とぶっちゃけ発言。出版社によると聞き書き形式だったという。また、好きな男性像を聞かれ「口が堅い人」と答えるなど、自身のスキャンダルも笑いのネタにしていた。

 数年後、インタビューすると態度が一変していた。聞くと「HKTで面倒を見ている後輩たちの成長がうれしい。手本になるように生活態度から見直そうと思った」という。実際に宮脇、矢吹ら薫陶を受けて成長したメンバーは少なくない。AKB48グループ全体に大きな財産を残した功労者だ。

 私が異動で芸能取材から離れた際には、指原が総選挙で初めて1位になりセンターを獲得した「恋するフォーチュンクッキー」のアナログ盤ジャケットに「ありがとうございました!」というメッセージとサインを入れてプレゼントしてくれた。卒業後は司会もできる女性タレントとして活躍するに違いない。