12月2日に放送された「M-1グランプリ2018」(テレビ朝日)にまつわる、大会後の芸人の発言が物議を醸している。決勝7位の「スーパーマラドーナ」武智正剛さんは大会後、インスタライブで上沼さんの審査について「『嫌いです』とかって言われたら更年期障害かって思いますよね」とコメントしていた。動画は削除され、4日にはツイッターで謝罪しているが、批判の声は根強い。
これに対して漫画『臨死!!江古田ちゃん』『モトカレマニア』の作者である瀧波ユカリさんは4日、ツイッターで「女性が意見をはっきり言うと感情的、攻撃的とみなされて、それが体と結び付けられる」と投稿した。
「『更年期障害か?』『生理か?』『欲求不満じゃないの?』異を唱えると『いやぁ心配して言ってるんだよ』。言い逃れする前に『意見をはっきり言う女性』に対して自分がどれだけ偏見を持っているのか見つめてほしい」

「どうしても言いたいなら、本を読んで、身近な女性に話を聞いてからにして」

件の「更年期障害」発言は、M-1の審査で上沼さんが「大ファン」という「ミキ」に100点中98点を付け、「ジャルジャル」には「ファンですがネタは嫌い」と88点を付けたことなどを受けて出たものと考えられる。
大会後、武智さんは決勝2位の「和牛」水田信二さん、昨年優勝の「とろサーモン」久保田かずのぶさんらと居酒屋と思わしき場所で飲む様子を自身のインスタライブで配信。久保田さんは「自分だけの感情だけで審査せんといてください」と言い、武智さんも同調し、
「右のオバハンや。右のオバハンにはみんなウンザリっすよ」
「ほんで『嫌いです』って言われたら、更年期障害かと思いますよね」
と発言した。
更年期障害とは卵巣機能の低下によりエストロゲンが分泌されず、自律神経の不調が起こるものだ。人によっては、のぼせや冷え、イライラなどの症状も出る。瀧波さんは、
「ど~~~~しても『更年期障害か?』って言いたいなら、せめて更年期障害の本を何冊か読んで、お母さんとか身近な女性に話を聞いてからにしてほしい。そんなに難しいことではないから……」
ともツイートしていた。

「"更年期障害か?"も"頭おかしいんじゃ"も、批判じゃないよ。侮辱だよ」

また男女問わず、相手が明らかにおかしなことを言っていると思うのであれば、内容について批判すればいいとし、「『更年期障害か?』って言う必要ないよね」とキッパリ。改めて
「相手が『おかしな事を言ってる』ように感じたとして、それが自分の主観だと認識した上で批判はすればいいけど侮辱していいわけではないよね」
「『更年期障害か?』も『正気か?』も『頭おかしいんじゃ』も、批判じゃないよ。侮辱だよ」
と"批判"と"身体的な侮辱"は別物だとしている。
リプライでは、上沼さんはネタではなく芸人たちへの好き嫌いで評価しているように感じられたため「彼らの気持ちも分からなくもない」という声も寄せられたが、これに対しては、「私も気持ちは分からなくもないです。相当な悔しさもあると思います」とした上で、
「日頃から言葉で勝負している方たちだから、的確に批判する才能はじゅうぶんにあるはずなので、その批判としての切れ味が発揮される日が来たらいいなあと思います」
とコメントした。