企業の生産海外移転で
財務省が27日発表した2013年の貿易統計は輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が、比較可能な1979年以降、暦年ベースで過去最大の赤字だった12年の6兆9410億円(確定値)を上回り、11兆4745億円の赤字(速報、通関ベース)となった。
日本企業が生産拠点を海外に移したこともあり、輸入額の伸びが輸出額の伸びを上回り、円安が進んでも輸出が数量ベースで伸びにくくなっている。
輸出額は69兆7877億円(前年比9.5%増)、輸入額は81兆2622億円(同15.0%増)。
数量ベースでみると輸出は1.5%の微減で、日本企業の生産拠点の海外移転が進み円安でも輸出が増えにくくなっていることが、赤字が膨らむ原因となった。
また、国別では、米国向けの輸出額(12兆9310億円)が中国向けの輸出額(12兆6287億円)を08年以来5年ぶりに上回った。
中国向けの赤字額は5兆215億円と過去最大を更新した。
為替レートは12年の平均1ドル=79.55円に対して13年は同1ドル=96.91円と、21.8%の円安。
主にドル建てで輸入される原油は量が前年比0.6%減ったが額では16.3%増え、液化天然ガス(LNG)は量が同0.2%の微増に対して額は17.5%増えた。
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ただ、トータルの収支を示す経常収支は10年(17兆8879億円)、11年(9兆5507億円)、12年(4兆8237億円)と黒字額は年々減少。
13年も11月までで4兆円弱の黒字で、経常赤字は回避できそうだが黒字幅は12年を下回りそうだ。
経常赤字になれば、日本から投資などに回る資金が海外に流出する。
日本は、毎年の国の予算の4割程度を国債(借金)でまかない、大部分を銀行など国内の投資家が購入している。
投機的な思惑で売買する傾向が強い海外投資家への依存が強まれば、国債価格の暴落(金利は急騰)が現実味を帯びてくる。
政府債務残高が国内総生産(GDP)比で200%を超え、先進国のなかで最悪の水準の日本財政。
その信頼が揺らげば、国債価格の暴落から金利の上昇を招き、国内景気の減速要因になる。
また、貿易赤字で円安が進めば輸入品の物価が上昇するなど、国民生活に深刻な影響を及ぼすことになる。
海外移転した工場は戻ってこない。
他の事案で職を!!
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