有罪判決を言い渡された吉澤ひとみ被告
 酒気帯び運転でひき逃げをしたとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の罪に問われた元「モーニング娘。」メンバーで現在は芸能界を引退した吉澤ひとみ被告(33)の裁判で東京地裁(佐藤卓生裁判官)は30日、同被告に「懲役2年、執行猶予5年」の有罪判決を言い渡した。
 量刑の理由について佐藤裁判官は「被告人は酒気帯び運転、過失運転致傷、救護義務違反、報告義務違反という、そのいずれか1つを犯しただけでも重い責任を問われる罪を犯している。被告人の責任は相当に重い」と厳しく指摘。
 その上で、被害者との示談成立や、夫が出廷し、妻の監督を約束したこと、被告本人が深く反省している様子なども考慮され「深く反省する時間が必要」(佐藤裁判官)と、最長の5年という執行猶予付きの有罪判決に至ったことを説明した。同裁判官は「過ちを繰り返さないように、この5年の間に自覚を持ってもらいたい。執行猶予期間を過ぎてもこのようなことがないように」と諭され、吉澤被告も小さく「はい」と返事をした。
 この猶予判決により「即刑務所行き」という事態を回避できた同被告は、まさに「首の皮一枚つながった」という感覚だろうが、これは「かつての同僚であったモー娘OGたちも同じ感覚。猶予判決にホッとしている」と言うのは芸能関係者。
「中澤らOGたちが一番危惧していたのは『元モー娘メンバーが刑務所送り』という、これまで育て上げてきたグループの看板にさらなる傷を付けること。事故後は『後輩たちに合わせる顔がない』と悲しんでいた。本当に取り返しのつかない事態になるところだった」(前出関係者)
 今回の事故では、被害者の命が奪われなかったこと自体が本当に奇跡的。公判ではいまだ断酒できていない事実も明らかになっただけに、吉澤被告は「5年」の意味をもう一度深く考えるべきだろう。