とろサーモン・久保田かずのぶ
 2日に放送された『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)で審査員を務めた上沼恵美子を、「とろサーモン」の久保田かずのぶが痛烈に批判した。

 事の発端となったのは、今回7位で敗退したお笑いコンビ・スーパーマラドーナの武智が『M-1グランプリ』放送後に配信したインスタライブだった。動画に映った2017年チャンピオン・久保田は泥酔した様子で「酔ってるからっていうのを理由に言いますけど、そろそろもうやめてください」と発言。さらに、「自分目線の、自分の感情だけで審査せんといてください。1点で人の一生変わるんで。理解してください」と批判した。具体的な審査員の名前は口にしなかったものの、久保田らは「オバハン」と連呼。「たぶん、お笑いマニアの人は分かってますわ。お前だよ、一番、お前だよ。分かんだろ、右側の!」と、久保田はカメラに向かって威嚇した。

 今回、一番右の審査席に座っていたのは上沼。また、審査員の中で女性は上沼しかいなかったことから「オバハン」は上沼のことだと推測される。

 その後、久保田は「申し訳ないけど、審査するってことは、演者と一緒で同じ熱量で点数が同じだって思いたいやん」「これが格差が生まれたら違うやん。それを、『私が好きー』とか、言い出したら!」と言い放つと、足でテーブルを蹴った。画面の外からは笑い声が漏れ、「右のオバハンやん! 右のオバハンにはみんなウンザリですよ」「そんで『嫌いです』って言われたら更年期障害かと思いますよね」という声が聞こえた。久保田はそれに同調。「そやろ。『私は年だから分からへんねん』とか知らんねん!」と叫んだ。

 上沼は今回の『M-1グランプリ』でハゲネタを盛り込んだ「ギャロップ」の漫才に対し「自虐ネタはあかん」と酷評し、89点をつけた。その後「大ファン」という「ミキ」が自虐ネタを披露すると、「自虐なんだけど突き抜けてる」と絶賛しつつ、98点と高く評価した。また、前回の『M-1グランプリ2017』では「マヂカルラブリー」に対し、「よう決勝に残ったな」と暴言を吐いて物議に。このことから上沼に対し不満を抱いていたお笑いファンも少なくなかったようだ。久保田の発言に関し、お笑いファンから「よく言ってくれた!」「みんなが思っていたことを代弁してくれてありがとう」「干される覚悟で言ったならすごすぎる」などと賞賛する声が集まる事態となっている。

 一方の上沼は3日放送のラジオ番組『上沼恵美子のこころ晴天』(ABCラジオ)内で「私みたいなこんな年寄りがね、ポンっと座ってえらそうにしている場合ではないんですよ」と言い、「だからもう、私は引退します」と審査員引退を宣言。しかし、「審査員は引退しますけど、むしろ(出場者として)出たいですね」と冗談めかしていた。

 波乱を巻き起こした『M-1グランプリ2018』。インスタライブで配信された動画はすでに削除されたものの、お笑いファンによって既に広く拡散されており、久保田の勇気を称える声が多く集まっている。