写真はイメージです
 卓球の福原愛が引退会見を開き、その最後に、報道陣との「記念写真を撮りたい」と願い出て一緒に写真に収まったことが先ごろ、ほほ笑ましいニュースとして報じられた。
「それに比べれば、あれはメディアを利用しただけ。公開処刑ですよ」
 ワイドショーデスクがそう指摘するのは、ジャニーズ関連の2つの会見で起こった出来事だ。

まさに公開処刑な記者会見

 5人組のA.B.C.‐Zと、4人組のふぉ~ゆ~。それぞれ舞台がらみの記者会見を行ったのだが、出来事はそこでのものだ。スポーツ紙記者が明かす。
「A.B.C.‐Zの会見は主演舞台が行われている、日生劇場の昼の部が終わった後、客席に観客がいる中で行われました。メンバーの河合郁人が、これから記者会見をやるので見てってください、ってファンに呼びかけたのです。
 客席にはファン、舞台にはメンバーと芸能リポーターとディレクター。その他に、何人もの人が舞台に上がっていたのですが、マイクを持っていたのは前列に立った2人だけ。他の人は所在ない感じで、質問をすることもなく終わりました。
 結果、ジャニーズが記者会見をファンに見せるというサービスに、メディアが利用されただけ。質問をしない登壇者にとっては、まさに公開処刑ですよ」
 そうバッサリと斬る。
 また、ふぉ~ゆ~も、4人の芸能リポーターが舞台に上がって囲み取材を行ったが、客席には100人近いファンが見守っていた。
「ここでもマイクを持っていたのは2人だけでした。このステージ上での取材は、今始まったことではなく、昔からやっていました。
 報道陣は、特段、嫌がらず、いいなりです。ま、ジャニーズの会見で厳しい質問が出ることは、よほどじゃない限りありませんからね。いつも会見自体が、いいなりという感じですよ」(ウェブサイト記者)
 たとえ舞台に上げられても、質問できる芸能リポーターはまだいい。
 嫌な思いをするのは、質問をするマイクも持てないまま、舞台に上げられる情報番組のディレクターだ。
 拒否権は1ミリもない。質問する芸能リポーターだけでは寂しいからといって、数合わせて上げられる立場は、実に惨めだ。