■『エクソシスト』:悪魔払い映画の金字塔!! だが公開当時は失神者続出だった……!?

1974年公開の『エクソスト』は、言わずと知れたホラー映画の名作である。平和に暮らすマクニール一家の一人娘・リーガンが悪霊パズズに憑依されてしまい、一家が頼った悪魔祓い師のカラス神父らが、パズズとの壮絶な激闘に挑む……というのがあらすじだ。

本作は、温厚な少女が見る影もない凶悪な姿に変貌し、冒涜の限りを尽くす展開や、首が360°回るといった衝撃的なVFXで大ヒットを記録した。

公開当時の日本版パンフレットに「封切り後二週間になるが、気絶者は日に三、四人は出るし、映画から逃げ出す人も、上映するたびに、数人から十人は必ず出る」という記述があったことからも、本作の衝撃度が伺える。

■『ヘレディタリー/継承』:絶叫上映イベントなのに怖すぎて劇場が静まり返るほど衝撃

『ヘレディタリー/継承』は2018年公開のホラー映画だ。本作は監督アリ・アスターの長編デビュー作にも関わらず、その計算し尽くされた演出や、主演女優トニ・コレットの猛烈な恐怖顔演技などが相まって、近年稀に見る恐怖を観客にぶつけたと名高い。

ミニチュア模型作家のアニーは、長らく疎遠だった母の訃報を聞き、葬儀に駆けつける。しかしその日以来、一家の周りで不可解な出来事が起き始める――というストーリー。

日本でも公開されるや人気を博し、劇場で叫んでもOKな「絶叫上映イベント」まで開催されたほど。だが、あまりの内容の怖さに劇場が静まり返るという異例の事態に見舞われたという逸話も……。

■『グロテスク』:猛烈な残酷描写により、イギリスでは発売中止になったスプラッター

2009年公開の本作は、新作の『地獄少女』や、Jホラーの二大悪霊を激突させた『貞子VS伽倻子』などで知られる人気監督・白石晃士が作った和製スプラッター映画である。

会社員の和男とアキのカップルは、デート中に突如何者かに誘拐され、地下室に監禁される。犯人の男は「二人の愛に感動できれば解放する」と告げ、二人を身も凍る拷問にかけてるが……。

その残酷描写に、全英映像等級審査機構(BBFC)は本作に異例の発売禁止措置を設けた。だが意外にも当の白石監督はWEBインタビューで、「遠くの異国の地から狙い通りの反応が返ってきて大変嬉しく、名誉に感じております」と余裕の反応を見せていたから驚きだ。