人気お笑いコンビ、とんねるずがこの秋にも解散し芸能界引退をすると報じられ、話題となっている。唯一のレギュラー番組である『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が9月末で終了し、石橋はテレビ番組制作会社を設立、木梨は芸術方面の仕事へシフトするという。
「報じられた媒体が“日付以外はすべて誤報”(浅草キッド)とも言われる『東スポ』だけに真偽を疑う声もありますが、とんねるずが崖っぷちなのは変わりありません。当人たちのギャラはもちろん、高額の番組制作費も問題視されているようです」(業界関係者)
とんねるずといえば、帝京高校の同級生であった石橋貴明と木梨憲武によって結成され『お笑いスター誕生』(日本テレビ系)でブレークを果たすも、一貫して学生のコンパ芸の延長、勢いだけのコンビと言われてきた。しかし、その勢いが凄まじかったのも事実。『夕焼けニャンニャン』(フジテレビ系)のカメラ破壊や、『オールナイトニッポン』(ニッポン放送系)での、兄貴分キャラに魅了されたファンも多い。現在は、関東芸人の重鎮として後輩芸人の面倒見がいいことでも知られる。
「それでも、若手芸人と慣れ合うようになったのは、つい最近のことです。それまでのメインの遊び相手は、もっぱらスタッフ。内輪受けの業界ネタに閉じていたので、新しい方向性を模索する機会を逸したとも言えますね」(同) 確かにとんねるずには、なかったことになっている“黒歴史”も多い。『ラスタとんねるず’94』(フジテレビ系)では、政治風刺の人形劇コントに挑戦するも、すぐに取り下げている。政治ネタでいえば、2001年には石橋がドラマ『レッツ・ゴー!永田町』(日本テレビ系)で政治家秘書役を演じたこともある。実在の政治家や政党をモデルにするといった話題性に反して、視聴率は振るわなかった。
1997年3月にはそれまで10年以上続けてきた『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)を終了させ、『とんねるずの本汁でしょう!!』をスタートさせる。フジテレビが移転直後のお台場に、実際のダートコースを設置し、芸能人に競馬をさせる「ダービーキッズ」などを始めたが、わずか3カ月で打ち切りとなる。97年7月から始まった『とんねるずのみなさんのおかげでした』のメインコーナーは「食わず嫌い王」であり、芸能人同士の身内トークという、これまでの既定路線に戻ってしまった。
「音楽活動や俳優活動も行っていましたが、あくまで“ネタ”“シャレ”の領域。本格的に取り組んでいたわけではありませんから、すべてが中途半端だったと言えるかもしれません。例えば志村けんさんが、いまだにフジテレビの深夜番組でコント番組を持っているような、一本貫くものがあればよいのですが……」(同)
もし本当にとんねるずが業界からフェードアウトするとなれば、内輪ネタを笑いに変えてきたフジテレビ的なバラエティも最後を迎えるのかもしれない。
サイゾー参照
時代は終わった
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