「消防ドラマで『炎上させろ』って、シャレにならないこと言われちゃって……」
こうボヤいているのは、フジテレビのドラマ『HEAT』を制作する関西テレビのスタッフだ。
EXILE・AKIRAが主演を務める同ドラマは、消防庁の協力を取りつけて制作されている消防団員の物語。放送前に映画版の製作も発表されるなど、フジにとっての勝負作だったが、2時間スペシャルとなった7月7日の初回視聴率は平均6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低調。さらに14日の第2話は、大幅下落の3.9%となってしまった。
これは、前クールの同枠で低視聴率に終わったAKB48渡辺麻友主演『戦う!書店ガール』よりも低いもので「この段階で4%を下回るのは、打ち切りになるレベル」とスタッフは落胆している。
「もちろん『半沢直樹』(TBS系)や『家政婦のミタ』(日本テレビ系)のような高視聴率を期待していたわけではありませんが、ここまで悪いとは思っていなかった制作サイドは、一様にショックを受けています。ある役職者は『ネットで炎上してもいいから、注目を集めろ』なんて命令する始末」とスタッフ。
「ネットを炎上させる方法なんて誰も思いつかないでいたら、今度は『毎回、実際の消防団との違いなんかをツッコんで盛り上げろ』と言われました(苦笑)」(同)
このスタッフは、過去6年ほどのドラマ制作経験の中で、ネット工作を指示されたのは初めてだと驚く。ネット上にはすでに「消防署があるのに、消防団のほうが早く到着することはありえない」「規定に定められた消火栓の距離間隔がデタラメ」といったツッコミが散見されるが、特に盛り上がっているわけでもない。
むしろ低視聴率の原因は、主演の人選にあると指摘されている。AKIRAは2012年に同局の『GTO』で初の連続ドラマ主演を務め、視聴率こそ全11話で平均13.2%と悪くなかったものの、演技力の低さが批判の的となり、昨年の「シーズン2」は全11話の平均が7.1%に急落。1998年に反町隆史主演で大ヒットとなった作品だけに、俳優AKIRAが“数字を持っていない”ことが明らかになっていた。
だが『HEAT』を制作する関テレ関係者はそう見ていないようで、「EXILEのファンはヤンキー系だから水商売をしている人が多く、放送された夜の時間帯はちょうど出勤していたんだろう。録画はかなり多かったはず」という話も出ているという。
AKIRAは6月に公開された映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でも日本語吹き替えの出来の悪さで批判を浴びたばかり。『HEAT』大コケの一因を担っているのは間違いないようで、早くも「映画版の主演交代」を望む声まで聞かれる。放送開始早々に上層部が焦りだしたのも、無理はない話かもしれない。
これだけ不人気が明らかな俳優の主演起用だが、スタッフによると「作品よりも先にAKIRA主演が決まっていた」というから、そこは大人の事情があるようだ。
「EXILEの場合、音楽番組との兼ね合いで、別番組での露出も約束する必要があったり、熱狂的なファンが関連グッズを買い漁るので事業部のプッシュもあるんです。映画版も、角川などと組んで進んでいる広告代理店主導のプロジェクトです」(フジテレビ関係者)
そのフジテレビでは15日、亀山千広社長が定例会見。突出した数字を出せているものがない各ドラマにはそれぞれエールを送ったが、『HEAT』に関しては「熱く燃えてほしい。鎮火傾向ですから……」と苦笑したのみ。話題は20日から始まる月9の『恋仲』への話に移っていった。視聴率挽回の期待感すら感じられないままだった。
サイゾー参照
駄目だなこりゃ
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