2019年12月27日金曜日

「M-1の審査」で改めてわかる、松本人志「評価能力」の凄まじさ 「審査員」を軸にM-1を見る

「M-1の審査」で改めてわかる、松本人志「評価能力」の凄まじさ 「審査員」を軸にM-1を見る




〔PHOTO〕Gettyimages

「審査員」を軸に見るM-1

2019年のM-1グランプリは、ミルクボーイの圧勝だった。
彼らが見せた漫才は強く人々を惹きつけるものだった。
ただ、彼らがTVタレントとして、今後どれだけ活躍できるかは未知数であるし、受賞直後の露出をみると、去年の霜降り明星ほどの一気にスターダムにのしあがるタイプではなさそうである。
〔PHOTO〕Gettyimages
M-1グランプリは、新しいTVタレントを誕生させるが、純粋に若手漫才師のトップを決める大会でもある。今回の彼らの漫才は、すさまじくレベルの高いものだった。漫才師キャラよりも漫才そのものの印象が強い残る大会だった。
今年は、あとですべての漫才セリフを引き写しながらM-1を見直したので、いろいろ気がついたことがある。
審査員の評価から見直してみると、また別の角度から漫才を見直すことができる。
決勝ラウンドそれぞれの漫才の評価点を比べながら、2019年の審査員の傾向と好き嫌いをまとめておきたい。

ニューヨーク、かまいたち「13点差」の意味

M-1グランプリの審査のむずかしさは、登場順にある。
審査員としては10組の漫才師をできるかぎり傾斜をつけて採点したいだろう。10組をきちんとランキングしたいはずである。
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ただ最初に出る二組があまりに差があったり、あとから予想もしないレベルの高い漫才が出現したりすると、ときにうまく配点できなかったりする。
2019年で言えば、最初に出てきたニューヨークが結果的には最下位10位となり、次に出てきたかまいたちが2位になるという出順だった。この2組の点差のあいだに、あとの8組が入ったのだ。あまり点差をつけてないと、あとの点付けがむずかしくなる。
松本人志はニューヨークに82点、かまいたちに95点と13点差をつけて採点した。さすがというか一瞬で両者の差を見抜き、残りはあいだに入るだろうという判断だったのだろう。
他の審査員はもう少し狭かった。
中川家の礼二が94点と88点で6点差、オール巨人も93点と87点で6点差だった。
立川志らく95点と90点、上沼恵美子95点と90点、サンドウィッチマン富澤93点と88点とこの3人が5点差。
ナイツ塙は95点と91点と4点差だった。
ただ、ニューヨークとかまいたちの点差が狭いのが間違っていたというわけではない。7人の審査員合計で順位が決まるから、結果から逆に判断するのは間違っている。でも松本人志の「13点差」はちょっとすごい。結果としてこの点差をつけたことで、知らず知らずのうちに松本が審査を引っ張っていくことになっていた。
各審査員は、それぞれのコンビをどういう順番で点を付けていたのか。
松本人志が途中、“見取り図”の採点について「和牛とからし蓮根のあいだかなとおもって91点にしました」と言ってたように、それぞれの審査員のなかで、どれが上かという点数の付け方をしているはずである。それぞれ各コンビを何番としてランキングしていたかを見ていく。
最終の順位順で並べる。
上位3組が第二ステージに進んだが、最終結果も第一ステージの並び順どおりだった。
1位のミルクボーイ。
全審査員が1番の点数を付けた。同点1番を付けたコンビもいない。文句なく圧倒的な1位だった。だからM-1史上最高得点となった。そのままセカンドステージも走りきった。圧勝だった。
2位は、かまいたち。
それぞれの審査員内で何番の順位だったかを並べてみる。
オール巨人3番、ナイツ塙3番、立川志らく3番、サンドウィッチマン富澤3番、中川家礼二2番、松本人志2番、上沼恵美子3番。
じつは3番手の得点を付けている審査員が多かった2番は意見が分かれたのだ。そのぶん安定して3番評価が多かったかまいたちが2位に入った。
とてつもなく面白い漫才だったが、「かまいたち」という存在じたいがかなりテレビで見かける売れっ子タレントであり、新鮮さには欠ける。だから、2番ではなく3番にしたのではないか、とおもう。

「ぺこぱ」という異才をどう評価したか

ちなみにそれぞれの審査員が誰を2番にしたかをここで挙げておく。
オール巨人:見取り図、ナイツ塙:和牛、立川志らく:和牛、サンドウィッチマン富澤:ぺこぱ、中川家礼二:かまいたちとオズワルドが同点、松本人志:かまいたち、上沼恵美子:ぺこぱ。
である。見取り図とオズワルドは、かなり評価の割れたコンビであった。
3位は、ぺこぱ。あり得ないというか、これまでまったく見たことのない漫才だった。
オール巨人3番、ナイツ塙4番、立川志らく6番、サンドウィッチマン富澤2番、中川家礼二7番、松本人志3番、上沼恵美子2番。
評価が割れた。
上沼恵美子とサンドウィッチマン富澤が評価高く、立川志らくと中川家礼二は低かった。かなり不鮮明なボケに対して(何をやっているのかわからない身体の動きだけのボケが多かった)いちどツッコミを入れて何のボケだったかを説明したあと、一転して、いやこれでもいいじゃないか、と否定しない反転ツッコミで笑いを取った
「ツッコまないノリツッコミ」とも評されていた。ある意味「とてもやさしいツッコミ」である。
いままでのツッコミはやさしさに欠けていたのではないか、と一瞬深く感じさせるところもあったが、いや、何も考えずにただおもしろければ笑えばいいんだろう、という漫才でもあった。何かに憑かれたような迫力があった。

割れた「和牛」への評価

4位は、和牛。4位以下は第一ラウンド敗退。第二ラウンドには進めない。
巨人6番、塙2番、志らく2番、富澤4番、礼二4番、松本4番、上沼8番。
上沼恵美子は、2つあとのからし蓮根の講評のとき、和牛は、余裕を持ってやりすぎだと、いきなり叱言を言い出したのだが、そのとおり厳しい点を付けている。上沼恵美子としては和牛は8番だったのだ。ぺこぱに96点、和牛に92点と4点差をつけて、それがかなり決定的だった(両組の最終差は2点)。オール巨人も6位だったから、和牛は「関西の大御所」にあまり評価してもらえなかったのだ。
逆に、塙と志らくという「関東お笑い界の人」は高く評価している。
お笑いには「東と西」がある。東京と大阪の違いというのは昔に比べてずいぶん小さくなってきているのだが、お笑い界には厳然と存在する。東と西のお笑いは、いまでもどこか質が違っているのだ。だから評価もむずかしい。
ただ、関東の審査員が関東芸人に高い点をつけて、関西審査員が関西を高く評価するというような、そういうわかりやすい構造にはなっていない。現に「和牛」は関西テイストの漫才なのに(少なくとも言葉は関西弁である)、関西大御所に厳しく評価され、関東芸人に高く評価されている。そこのところがなかなかむずかしい。
上沼恵美子とオール巨人が、関西在住の完全な関西芸人。
ナイツの塙と、立川志らく、サンドウィッチマン富澤が、純粋に関東芸人。
そして中川家の礼二と、松本人志(考えてみればダウンタウンの松本人志と書くべきだが、それはそれで変な感じがしてしまう)は、もともと関西芸人だったのだが、いまは東京に在住、東京を中心に活動している「関西系の関東芸人」になる(イタリア系アメリカ人みたいな意味の言葉)。
そして審査員の中では上沼恵美子とオール巨人が飛び抜けてキャリアが長い。大御所である。大御所から若手への注文も入ってくるだろう。和牛は、「若手らしくない」という理由で低い評価になったようだ。それはそれでとても正しい評価である。それぞれ微妙に評価点が違うから審査になるのだ。その細かい差異を圧倒的な力で越えていけば問題ない。現にミルクボーイは越えていった。
逆に和牛は、塙と志らくから高評価を得ていて、「関東の寄席」感覚では素晴らしい芸だったということになる。

九州弁への距離感?

5位の見取り図。
巨人2番、塙5番、志らく4番、富澤4番、礼二4番、松本5番、上沼4番。
オール巨人の評価だけが高く、あとは順当な4番か5番。喋りだけで進めるオーソドックスな漫才である。ただ完全にボケとツッコミを分担しているのではなく、途中からツッコミもボケるということがあり、そこからツッコミ役の熱量だけが上がっていく雰囲気になる。
ボケは淡淡と進めるので、両者の熱量の差が、次段階の笑いを生み出している。ミルクボーイの圧倒的な強さと、ぺこぱの変化球がはまらなければ、3位に入れていたわけだが、その仮定じたいにほぼ意味はない。でもしっかりした漫才だった。
6位、からし蓮根。
巨人3番、塙8番、志らく8番、富澤7番、礼二4番、松本6番、上沼4番。
彼らは関西でも関東でもなく九州弁で漫才を展開していた。
そのためちょっとところどころで言葉が聞き取れないところがあって、松本は緊張していたのではないかと推測したが、彼らを古くから知っている巨人は、いつもどおりだったと言っていた。そうなのかもしれない。ツッコミの喋りがかなり早く、コンテストだと彼に注目してしまうが、本来はボケの「ほんとにとぼけた味わい」を共感するところから始まる漫才のようにおもえた。
松本、志らく、富澤、塙の関東系の点が低かった。これはやはり九州弁への距離感のような気はする。

寄席でやってウケるか否か

7位は、オズワルド。
巨人9番、塙9番、志らく8番、富澤4番、礼二2番、松本6番、上沼4番。
ミルクボーイの次の出番となり、巨大な笑い爆弾が投下された跡地で喋ってるような雰囲気から始まった。でも静かに入って、私はぐっと引き込まれていったのだが、審査点は厳しかった。現場では、ミルクボーイの空気が残り方がテレビではわからないくらい濃かったのではないかというのが、テレビ前で、オズワルドはいいなあ、とおもっていた個人的な感想。
中川家の礼二の評価がとても高く、上沼恵美子も評価していた。
ツッコミの丸眼鏡が、たしなめるようにツッコんでいくというスタイルが、私にはとても知的に感じられて魅力的だった。ただ、知的さはお笑い現場であまり評価されるものではなく、塙、巨人、志らくはそういう評価だったのだろう。
8位が、すゑひろがりず。
巨人6番、塙6番、志らく5番、富澤7番、礼二9番、松本8番、上沼8番。
日本の伝統芸能スタイル(羽織袴に扇子と鼓を持っている)で展開する漫才で、なかなかのキワモノ感が漂う。
話してる内容よりも、それぞれの動きと、変な言葉で笑いを取っている。現場の漫才師たちは、とにかく笑いを取ったものが勝ちだという意識が強いから、審査員もコメントはけっこう好意的だった。でもまあ、他のと比べると、漫才そのものとしてはあまり太刀打ちできるものではない。
志らく、塙、巨人が少し評価が高かった。いわゆる「寄席」でやれば、絶対に受けるだろうというような視点からの評価に見える。
9位は、インディアンズ。
巨人6番、塙9番、志らく10番、富澤7番、礼二7番、松本9番、上沼4番。
出場順も9番手で、なかなか厳しいところだった。
すでに前8組が「いままでにないボケとツッコミ」のパターンをいくつも見せてきたところで、オーソドックスなしゃべくり漫才で、ボケの田渕が、ツッコミの制止もきかずに暴走するというパターンで展開するから、なかなか苦しかったのだ。暴走の漫才は、古くザ・ぼんちや爆笑問題のように、暴走する男のキャラ魅力で引っ張っていくしかないわけで、M-1の9番手で出てくるとなかなかつらいものがあった。
なかでは上沼恵美子とオール巨人の関西大御所評価がちょっと高い。志らくの最下位評価と比べればわかるが、たしかに関東ではあまり好かれず、関西ではそこそこ受けそうな芸だとも見える。

「関東の土壌」

10位が、ニューヨーク
巨人10番、塙6番、志らく7番、富澤10番、礼二10番、松本10番、上沼10番。
トップバッターで出場して、10位最下位だったので、ちょっと気の毒だった。
ボケ役が自作の歌を歌い、それを聞きながらツッコんでいくという漫才でしょっぱなにこういう変則的な(というか少しイージーそうに見える芸)で出てきたので、実力以上に低く評価されたようにおもう。
両手を広げて「マイフレーンド」や「れいせーい」と歌うところに私は大笑いをしてしまったから、そのあとの、あまり笑えなかったコンビより下の評価だったのはちょっと残念である。
ナイツ塙と志らくが少しだけ評価がいい。この2人はよく評価がリンクしていて、このへんはやはり「関東の土壌」というものを感じさせるところである。

誰がどんな評価をしているのか

各審査員別に見てみる。
上沼恵美子は、とにかく和牛が低く、オズワルドとインディアンズが高かった。喋りだけの漫才をやや高く評価してるようにおもえる。
オール巨人は、やはり和牛が低く、オズワルドも低く、見取り図が高かった。やや関西芸人に高い点数を付けて、関東芸人が低めだけれど、ぺこぱの評価は高いので、偏っているわけではない。和牛の評価が低かったのは、笑いをとにかくとりにいく貪欲さが見えなかったからだとおもう。泥臭さをみせず、関西弁なのにスマートにやろうとしたところをちょっと厳しく評価したんではないだろうか。
ナイツの塙は、和牛とすゑひろがりずとニューヨークが高く、からし蓮根とオズワルドが低い。この人の場合は関東関西という区分けはまったくなく、「田舎のおじちゃんおばちゃんの客席」でどれぐらい受けるかを判断基準にしてるような感じがする。
立川志らくも塙に似ていて、和牛とすゑひろがりずとニューヨークが高い。からし蓮根とオズワルドも低い。そしてぺこぱも低かった。講評のとき私にしては高く評価したと言っていたが、やはり自己完結の匂いのする芸は苦手なのだろう。塙と志らくは、そういう寄席のステージ基準を持っているようにおもう。
中川家礼二はオズワルドが高く、ぺこぱが低い。オズワルドを高く評価していたのは上沼恵美子と礼二で、高いテンションだけで持っていかない芸を評価しているのだとおもわれる。上沼恵美子はぺこぱを高く評価したが、礼二は少し低かった。オーソドックスな漫才をより高く評価してるようにおもう。
サンドウィッチマン富澤は、からし蓮根だけが少し低く、あとはおおむね、最終順位に近い評価をしていた。どれだけ大きく受けるかという部分に着目していた感じがする。
そして松本人志は、驚いたことに、最終順位と、彼の評価順位が一緒なのだ。
からし蓮根とオズワルドを90点同点にしたので、そこに順位が付いてないという食い違いはあるが、それ以外は、1位から10位まで彼が付けた順どおりになった。べつだん松本が指導したわけではない。最初のニューヨークを82点とした時点で、彼らが下位に沈むのは決まってしまったが、あとはどうなるかわからない差でしかなかった。
最初にも書いたが、トップのニューヨークと次のかまいたちに13点差をつけた勘の良さだろう。残りはだいたいこの間に入るだろうと即断して、じっさいそのとおりになった。ミルクボーイにはかまいたちより上の点数を付けた。完璧である。やはりお笑いの現場での咄嗟の判断力が尋常ではない、ということなのだろう。
松本人志の瞬時に判断する凄みを、審査員点数を精査して、あらためて気がついた。
彼の時代はまだ続きそうである。

松本人志「死んだら負け」ご当地アイドル自殺での持論が波紋







松本人志「死んだら負け」ご当地アイドル自殺での持論が波紋
10月14日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では愛媛県が活動拠点のアイドルグループ「愛の葉Girls」メンバー・大本萌景さん(享年16)の自殺と遺族の起こした裁判について特集。そのなかでの、パーソナリティ・松本人志(55)の発言が波紋を呼んでいる。
3月に自ら命を絶った大本さんだが、遺族は所属事務所によるパワハラや苛酷な労働環境で精神的に追い詰められていたとして提訴。代表取締役を含めたスタッフらに総額9200万円の損害賠償を求めている。
しかし松本は自殺について「正直言って理由なんて、ひとつじゃないと思うんですよ。いろんな複合的なことが重なって、許容範囲を超えちゃって、それこそ水がコップからあふれ出ていっちゃうんだと思うんです」と持論を展開。さらにこう発言した。
「自殺者が出てこういうニュースを扱うときになかなか亡くなった人を責めづらい、責めれないよね。ついついかばってしまいがちなんだけど、やっぱり『死んだら負けや』っていうことをもっとみんなが言わないと」
続けて「死んだら皆がかばってくれるっていうこの風潮がすごく嫌なんです」と明かし、「授業でも死んだら負けやぞっていうことをもっともっと教えていくべき」と訴えた。
Twitterでは松本の意見について賛否が分かれている。賛成派はこう語っている。
《「今、悩んでる君は死ぬなよ。死んだら終わりやぞ。負けるな」という意味だと思った》
《そう言うことで「松ちゃんがそう言うなら」と自殺を思いとどまる人もいるし。それぞれ関わり方のスタンスがあるでしょうよ》
《誰かに責任を取らせても生き返らない 責任の所在が明らかになっても》
いっぽうで否定派は松本について「今回の件は話が違うのでは?」と指摘している。
《生きたかったのに、心神耗弱で判断力を失って死を選んでしまったんだよ》
《逃げてもいいから、死なないでって言うべきでしょ。自分の可愛い娘に置き換えてみたら?》
《死にたいときに、本人が勝ちだとか負けだとか、考えられる状態じゃないと思う……。かばってほしいなんて本人は思ってないと思う》
命が戻ることはない。

女子フィギュアスケート元日本代表の安藤美姫(26歳)の“素行”が、また話題を集めている。
安藤美姫
1月30日に都内で行われたハリウッド映画「ラッシュ/プライドと友情」のジャパンプレミアでの出来事。
特別ゲストとして来場した安藤は、
大胆に背中が開いた純白のオールインワンドレスで登場した。
それが一転、会場が凍りつく事態になった。
セクシーな黒いロングドレスに着替えた安藤だったが、
腰回りを見ると白のTバックが透け透け。
登壇のために階段を上ると、Tバックと形の良いヒップがくっきり――。
[引用元:日刊ゲンダイ
▼背中の空いたオールインワンンドレス
安藤美姫 
▼…からの、シースルードレス。ヒップラインも下着も思いっきり見えちゃってます
安藤美姫安藤美姫 ドレスのヒップライン
スタイル抜群
グーぐル+参照

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