「陽性だと聞いて、心配でしょうがない……。映画(『キネマの神様』)を降板したというのも知り、けんは出演を楽しみにしていたから」3月27日、「週刊文春デジタル」の取材にそう語るのは、志村けん(70)の実兄・志村知之氏(73)だ。
世界中で
新型コロナウイルス感染が拡大する中、激震が走ったのは3月25日だった。所属事務所のイザワオフィスが志村の新型コロナウイルス陽性と入院を公表。重度の肺炎を患い、ICU(集中治療室)で治療を受けているという。
志村けん ©時事通信社
倦怠感、発熱や呼吸困難の症状が
所属事務所によると、志村は3月17日に倦怠感を覚え、自宅療養。19日に発熱や呼吸困難の症状が現れたため、20日に主治医の診断を受けた結果、医師の判断で港区の病院に搬送され、緊急入院した。重度の肺炎と診断され、23日に新型コロナウイルス検査で陽性と判明。24日に行われた保健所の調査で濃厚接触者の特定は終了しているが、感染経路は不明だという。24日午後には、人工心肺をつけるため別の病院に転院した。
人気タレントの志村はレギュラー番組「天才!志村どうぶつ園」(日本テレビ系)、「志村でナイト」(フジテレビ系)に加え、多くの仕事を抱えていた。3月30日から始まるNHK連続テレビ小説「エール」には音楽家役で出演予定。初の主演映画「キネマの神様」の撮影も4月上旬に控えていたが、所属事務所は26日に志村の降板を発表した。
志村と言えば趣味のガールズバー通いが有名。不摂生と多忙な日々が続いていた。
「以前は毎日お酒を飲んで、タバコは1日3箱が必需品でした。過去に何度も胃潰瘍を経験していて2016年に肺炎を患い、2月には胃のポリープを切除する内視鏡手術を受けたばかりです。最近では、健康のために自分で朝ご飯を作り、岩盤浴通いもして飲酒の量も減らしていたそうです」(スポーツ紙記者)
「志村さんの家の前に救急車と消防車が長時間止まった」
都内にある志村の自宅に救急車が駆けつけたのを目撃したという近隣住民の男性が振り返る。
「志村さんはほとんど家にいないくらい忙しい人で、時折、運転手付きの車が迎えに来ているのを見かける程度です。新型コロナの陽性報道のあった数日前だったと思います、日中の14時頃、志村さんの家の前に救急車と消防車が長時間止まったんです。最初はどこかでボヤでもあったのかと思いましたが、近所でも『どうも志村さんの家らしいよ』と会話がありました。志村さんはとても犬を可愛がっていた。早くよくなってほしいです。心配しています」
現在、志村は
感染症の専門医がいる新宿区内の病院に転院して、人工心肺装置を装着しているという。容体について事務所は「本人も病状の回復に全力で努めております」と、コメントしている。
「人工心肺装置を装着していることから、回復には月単位の期間が必要になるとも言われています。年齢を重ねて体力も落ちている。事務所の発表したコメントには志村さん本人の談話がなく、意識がはっきりしていない可能性がある」(前出・スポーツ紙記者)
現在の志村の病状について実兄・志村知之氏に話を聞いた。
--志村さんの容態は?
「報道では、私が病院で付き添っていると報じられていましたが、私は行っていません。(新型コロナに)感染してしまうのでいけない。私だって行けるものなら看病に行ってやりたいです。全然、何も出来ません。
こういう状況だから、病院の方や井澤さん(『イザワオフィス』代表取締役社長の井澤健氏)からの連絡を待つしかない。井澤さんも病院に行けていなくて、医者の説明を聞いては、毎日連絡をくれています」
--入院の一報はどのように?
「井澤さんだったかな……。もう、動揺してしまって覚えてない」
--病状について事務所からはどう聞いていますか?
「報道の通りです。集中治療室に入ったというのも、井澤さんからの連絡で知りました」
「会話は出来ていないんじゃないか」
--志村さんはお話できる状態でしょうか?
「……わからない。でも会話は出来ていないんじゃないかなぁ。井澤さんからも意識のことは聞けていない」
--病院への搬送前に体調が悪いという連絡や相談はありましたか?
「けんがいつもお世話になっている病院の主治医が家に診にきてくれて、そこで体調がよくないから入院しようとなったと聞きました。私はその主治医に会ったことがないからわからないけど、だいぶ前から色んな薬をもらっていたみたい。肺か肝臓かな? けんは持病があるから。肝臓が弱っていたからそれかとも思うけど、詳しくはわからない」
--志村さんと最後にあったのはいつですか?
「年に1回か2回くらいしか会わないんだけど、けんは毎年大晦日に来て正月を実家で過ごすんです。今年の正月に会ったのが最後で、そのときには『今度、NHKの朝ドラに出るんだ』とか、『映画の話があるんだよ』と、嬉しそうに話していた。酒はだいぶ減ったみたいだった。何年か前に肺炎やってから、気をつけていたように思います。
日本中が知っている人間ですからね。いつもがんばっているなと。早く回復して元気になってほしい。すぐにでも会いに行きたいよ……」
「身体の動く限りは、ずっとコントをやっていたい」と関係者らに語っていたという志村。日本中が元気になった志村の「だいじょうぶだあ」を待っている。
(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)
0 件のコメント:
コメントを投稿